ぱらいそ

隙自語

蝶の巣

人生で初めて引越しをした。

前回ブログを更新したのも引越しの話だった訳だけどそれほど普段書きたいことが無い。心ばかり寂しい気持ち。

 

とにかく今度は自分自身が引越しをした。半年弱西荻窪で暮らしていたことがあるとはいえ、生まれてからのほとんどの時間 帰るべき場所だった部屋がいまや他人(他部屋)になったことの心許なさがすごい。

ボロい部屋ではあったが見慣れた壁と使い慣れた水回り、"自分の家"特有の匂いとかそういうものは落ち着く要素としてかなりでかかったと思う。

新しい住まいはやはりボロくて、日当たりもあまり良くなく未だ"他人の家の匂い"が色濃いかんじがする。トイレもなんか臭いし。そういう訳で非常に落ち着かない。猫もそわそわしている。

物心ついて20余年を過ごした場所から離れて、殻を剥がされたゆで玉子のような気持ちというか、端的に言えば帰る場所がない みたいな不安さがある。蝶とホームレスは家がないのに生きててすごい。

単純に時間経過があればそれなりに慣れて、細かいことなどは気にならなくなるのかな とも思う。然し (ここで前回引越しをした友達に再度ご登場願う)えり子の新居に遊びに行って感じたのは、住居をより快適にしようとする積極性は何より大事だなということだった。彼女の生活のとらえかたには度々感心している。

然しそれもまあまあ当たり前のことである。自然界の昆虫とかカニとかもそういうふうにしてるもんな。

家って一番気を張らないで済む場所なのでそもそもそんな発想はなかったのだけど、環境をととのえる為に少しばかり気合いがいるなあ、てなことにわざわざ今更思い至った。

新しい家はそれなりに築年数のある住居で、恐らくほぼ素人の大家さんがところどころ修繕を施しているらしい。それが嫌になるくらい雑なのがめちゃめちゃ気になる。古い木材に木目調の紙を貼ったりとか、小さい戸板にぱっと見て白いペンキ塗ってるのかと思いきや模造紙みたいな紙貼ってたりとか、トイレの床にリノリウム貼ったりとか、しかもそれが全部ちょっと浮いてたりとかしてて、これらを気にしないのは俺には難しいところだった。

そこで生活をするということと、そこで生活をしている自分がいる というメタ的な視点(多分使い方あってる)と、それぞれをナチュラルに意識すると環境を改善するための気合いも高まるかもしれない。

如何にして快適環境を作り出すかが当面の目標になりそうなので、DIYお役立ちアドバイスなどがあれば教えてください。色々ととのったら遊びに来てね。